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「痩せるためじゃない。強くなるために――私がパワーリフティングを選んだ理由」

著者:タレス・ジェンマ 37歳


5歳の頃フィギュアスケートを始めましたが、スケーターに求められている体型にはなれませんでした。8歳からいろんなダイエットを繰り返し、栄養士に通った時期もありましたが、体重が減らないと毎回責められました。子供には厳しすぎるダイエットで、指導より特定の食べ物を禁止されるだけだったので、ストレス耐えられず爆食いに走ってしまった。食べている時は安心感があったが、その後は罪悪感や他人にどう思われるかの恐怖が押し寄せてきました。


一人暮らししてみてバランスの取れた食事を学びましたが、食べ過ぎた時は罰のようにジムに通って、ただ体重を減らすことだけを考えていました。納得のいく体重にはなれたものの、2019年から2020年にかけてコロナや個人的な事情で1年弱で30kgも増えてしまいました。家を出るのが恥ずかしいぐらい自分のことが気持ち悪くて大嫌いでした。


元々スポーツが好きだったけど、痩せるためにやることだとあまりにも叩き込まれて嫌いになってしまいました。でも、もう一度心からスポーツを楽しみたい気持ちはありました。

オンラインで見つけたプログラムを参考にジムに通い始め、特定のエクササイズのフォームをYouTubeで調べているうちにパワーリフティングを知り、挑戦してみることにしました。そのうち、インスタのフィードに1st Strongirls Festivalの広告が流れてきました。


第1回目には間に合いませんでしたが、いずれ参加したいと思いました。次の大会のエントリーが始まるとすぐに申し込みました。とても緊張しました…30代後半で、経験もなく、そしてこんな体重で。でも、実際には何も恐れることはありませんでした。年齢や見た目、経験に関係なく、みんなパワーリフティングとイベントを楽しむために集まっていて、みんなで応援し合う素晴らしい雰囲気でした。新しいことにハマるには、これ以上のポジティブな体験はないと思います。


イベントの後、パワーリフティングを真剣に取り組むことに決めました。その決断は全てを変えてくれました。食べ物との関係が以前より良好になり、パフォーマンスを良くするための食事の取り方を学ぶことができました。食べ物を制限するのをやめたことで、爆食いする前に立ち止まって考えることができるようになりました。昔の経験があったからこそ、今の私がいます。好きか嫌いか関係なく、これが私の唯一の体であり、大切にしなければならないことを実感しています。


そして自分ができることに自信を持てるようになり、社会が求めている体型でなくても今の自分ができることに誇りを持てるようになりました。以前より明るくなり、話しやすくなり、心を開けるようになりました。パワーリフティングが人の言うことを気にせず自分らしくいるための場所を与えてくれましたし、人生が思い通りにいかない時には、ただ静かに練習することだけで気持ちが落ち着きます。



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